ふるさとのぬくもり~あじまのをとどけよう(5年 学習発表会)
地域や保護者の方々の協力を得ながらこれまで進んできた総合学習。稲作について学習した1学期の社会科。そして高学年として本格的な発声法を学んでいる音楽。今日はそれら学習したことを発信する学習発表会日でした。
○仮装「米作り」
稲作の過程をぎゅっと縮めて表現しました。緑の「苗」は夜、保護者の方々が作ってくださったものです。田んぼは日本の原風景であり、日本人の心のふるさと。絵のように美しい田んぼの色彩の移り変わりが伝わればいいなと思っていました。なお、この仮装は本物の仮装大賞に応募していますので、予選に参加できるものとして、今後も改善を重ねます。何か良いアイディアがございましたら、ぜひ教えてください。
○歌謡「田んぼでお米を作りましょ」
食料自給率は世界最低レベルでフード・マイレージ(食料の重さ×輸送距離)は群を抜いて世界一。そんな日本の現状に対し、社会科の話し合いでは「日本人がもっとお米を食べるべきだ」との意見が多く出されました。そのことを訴えた歌謡です。歌は和歌山県の「りら創造芸術高等学校」の制作で、そのDVDから踊りも参考にさせていただきました。りら創造芸術高等学校様には、歌のカラオケCDまでお贈りくださり、たいへん助かりました。ありがとうございました。
○合唱「今日から明日へ」
1組2組が低音高音に分かれて2部合唱に挑みました。爽快なリズムで明るく歌い上げる曲なので、一見(聞?)簡単に歌えると思われがちですが、とんでもありません。かなりの技術と体力が必要とされる難曲です。特に最後の方は、高い音ばかりが並び、しかも息継ぎする休符のないフレーズが何度も繰り返されます。歌い終わったら、かなりのカロリーを消費しているはず。最後の最後まで、みんなよくがんばっていました。
戦後、日本は貧困から抜け出すべく、命を削って労働に励み、現在の豊かさを手に入れました。その流れの中で日本人が「心身ともに健康的な生活」よりも「物質的に豊かな生活」を目指したことは致し方ないことで、それを現在の視点から批判することはできません。しかしそれでも、過去を冷静に見つめることはたいへん重要なことであり、できる限り改善して未来につなげることは、豊かさを享受して今を生きている私たちにとっての責任だと感じます。それが今年度の総合学習における、いちばんの目指すところです。
顔全体を口にして、賢明な姿で歌っている子供たち。指導されたことをまっすぐ受け止め、少しでも良い表現をしようとがんばる子供たち。今回の学習発表会での表現活動を通し、その子供たちが日本文化、そしてその中でもその背骨となる稲作のことを、これからの生活でちょっとだけでも意識していってくれたらと、あらためて強く感じました。とても良い学習発表会でした。