前回までに、水の上に浮く油のようなものは、油でないことが分かりました。そして、その下に積もっている赤茶色の土のようなものは、「ソブ」ということも分かりました。今回は、乾燥させたソブを使っての実験です。

 まず、アルミ皿の中でソブを粉状になるまで砕きます。

 ソブは、磁石に反応するでしょうか。アルミ皿の底に磁石を当てると10班中、ほんのわずかに反応した班が2つで、残りは無反応でした。

 次に、その粉状のソブを、ガスコンロで5分間、熱します。

 では、熱したら、磁石に反応するでしょうか。

 なんと10班中、10班とも反応するではありませんか。大発見です。理科室は「おおっ!」と歓声が上がり、「なんで?」の声が聞こえました。

 ソブは熱することで、ベンガラ(酸化鉄赤)に変化したのだそうです。ある児童は、「前に武衛山に行ったとき、ベンガラがたくさんあった!」と報告してくれました。ベンガラも砂鉄同様、1500度もの高温で炭と熱することで、鉄ができます。昔の人は砂鉄以外にも、ソブを使って鉄を作っていたのかもしれませんね。想像がふくらみます。