日本原子力研究開発機構より、3名の講師の先生をお招きし、原子力エネルギー講座「電流が生み出す力」について学びました。5校時に1組、6校時に2組が学習しました。テーマは、「モーター」です。
 電磁石を応用したモーターの仕組みを学び、なぜ回るのかを簡単に学習しました。身の回りには、いろんなところにモーターが使われていることも知りました。下の写真は、携帯電話の極小なモーターの震えを感じているところです。

 

 そして、いよいよ「単極モーター」。磁石の上に電池を乗せ、その上にコイルを引っかけると・・・あら不思議、エナメル線のコイルがゆっくりと回り出すではありませんか。子どもたちは、その現象を見て、何が始まるんだ?という表情をしていましたが、すぐに目をまあるくし、身を乗り出して見ていました。この現象は、中学校で習うお馴染みの「○○○○○の左手の法則」。名前は教えてもらえませんでしたが、3本指(左手)のポーズのヒントをもらい、中学校での勉強が楽しみになりました。電池と磁石と鉄くぎが高速に回転する単極モーターでは、講師の先生がやってみると簡単に回るのに、代表児童がやってみると、なかなか上手くいきません。ちょっとコツを教えてもらって・・・回転したときには、思わず「よかったね。」と拍手が起こりました。

   

 廊下では、リニアモーターカーの模型が展示されていました。線路は、磁石が張り巡らされています。モーターカーの底についている磁石としりぞけ合い、電気の力を伴って動くことを目の当たりにしました。線路にモーターカーを乗せると微妙に浮いています!さて、リニアモーターカーが走り始めました。「なあんだ、遅っ。」と言っていた子どもたちも、あっという間に時速450kmを越したモーターカーを見て、慌てて目で追っていました。

 
 最後には、一人ずつ「簡単モーター」を手作りします。丁寧に説明いただき、作り上げていきました。コイルの両腕にあたるエナメル線を片方は、すべて紙やすりで磨き、ピカピカにします。しかし、もう一方は、半分だけ磨くこと、ここがポイントです。これが、後にうまく回るかどうかの鍵となります。
 土台が出来上がって、コイルを両クリップに通してみると、あらあら、見る間にコイルがくるくるっと回転し始めました。「回った!回ったあ!」喜びの声があちこちで上がりだしました。一方で焦り出す子も・・・。大丈夫!先生方が見回ってくださり、「コイルの両腕をまっすぐにするといいよ。」「電池のプラス端子に、クリップの先が当たってなかったね。」とあっという間に修正。全員無事に回すことができました!!回転速度の違いは、やはり、削り方にありそうです。丁寧に作成することの大切さも、実感しました。
 たった1時間の学習でしたが、十分すぎるほどの驚きを得ました。喜びもプラスされることで、理科の学習「電流がもたらす力」についてより一層興味が深まったようでした。