春の遠足 (6年 4/27)
4月27日(金)。遠足にふさわしくお天気にも恵まれました。午前中は、東尋坊周辺で地層観察会。吉澤康暢先生(福井市自然史博物館の特別館長)を講師としてお迎えし、東尋坊の柱状節理の成り立ちや福良の浜の地層の重なり方、安島での黒曜石拾いなどを行いました。
東尋坊では、柱状節理がどのようにしてできたのか、東尋坊デイサイトという火成岩の構造や中にどんなものが入っているのか、について学びました。断崖絶壁を目の当たりにし、歩き方も恐る恐る、怖さも半分ありますが、崖の下を覗いてみたいという興味も持っていたようでした。約1300万年前の火山活動から、長年かけてこの地形が作られたことを想像すると、自然の偉大さの前にすると、私たちは本当にちっぽけな存在であることを感じます。
福良の浜では、夫婦岩を中心にスケッチし、地層のつながりを学習したり、水の流れに対する小石の流れ方を実験したりしました。見事なほどに、堆積岩の縞模様が観察できました。礫岩層では、不思議なことに礫の向きが一定になっています。その理由は、流水における小石の流れ方による実験を行い、証明されました。
安東の礫浜で石拾いをしたときには、時間を忘れるくらい夢中になっていました。「吉澤先生、これは黒曜石ですか?」「めのうですか?」「ジャスパーですか?」・・・「そうですよ。」・・・「やったあ!」中には、水晶を見つけた子もいました。吉澤先生の回りに次から次へと子どもたちが同定にやってきて、群がっていました。どの子も、見つけたい一心で没頭していました。爽やかな風の中、とてもほのぼのとした光景でした。子どもたちにとっては、30分間があっという間に感じられたかもしれません。
午後には、福井市自然史博物館に行き、高浜の化石展を中心に館内見学をしました。高浜の小黒飯で採取された化石 オウムガイの一種「キューバアツリア」やタマガイをはじめとする多くの種類の化石を見学しました。
近くには、笏谷石でできた継体天皇像が立っておられます。ここでも、吉澤先生に継体天皇にまつわるお話をしていただき、今後の総合学習への期待が広がりました。
今回の遠足は、なかなかハードな行程ではありましたが、大変充実した活動となりました。今後ますます自然に興味をもってもらい、自然の不思議や偉大さを感じ、探求心を高めてくれたらと願います。